辺野古ぶるーのブログ

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緊急海上抗議集会を行いました

 

 

9月5日、辺野古・大浦湾海上にて緊急海上抗議集会を行いました。

これは前日9月4日、沖縄県の設計変更不承認を巡る裁判で、県の不承認に対する国土交通相の「是正指示」の取り消しを求めた沖縄県の訴えを最高裁が棄却し、これにより沖縄県の敗訴が確定したことに対する抗議行動です。

 

緊急の呼びかけにも関わらず、カヌー11艇、抗議船3隻が集まりました。

この日の辺野古の海は、台風対策の影響でフロートが撤去されていたためいつもより広々とした感じがします。浜の近くではミズバユー(和名センニンサヨリ)が勢いをつけて海上を連続ジャンプし、少し沖に行くと小さなウミガメがカヌーのすぐ近くまで寄ってきました。

どうやら沖縄防衛局は撤去していたフロートを張り直す予定だったらしいのですが、私達が急に抗議集会を始めたため作業ができなかったようです。結果的にフロート張り直しも半日ほど遅らせることができました。

 

抗議集会は大浦湾側の海域で行いました。大浦湾こそ軟弱地盤があるところであり、今回の設計変更の重要な焦点となった場所だからです。

少し波が高くたいへんだったものの、カヌーは「サンゴを守れ」と書いた大型横断幕を掲げアピール。抗議船も船上に「NOBASE 米軍基地反対!」「未来へ残そう辺野古・大浦湾の希望の海」と書いた横断幕を掲げました。

また船の上から「不当判決」と手書きで書いた看板を掲げる参加者や、カヌーを漕ぎながら美しい青い布・ファンベールを振りこのファンベールと同じように青く美しい辺野古・大浦湾の海を守ろうとアピールする参加者もいます。

 

 

 

以下に参加者による抗議のアピールを要約してお伝えします。

「学生の頃、日本は三権分立だと習った。しかし日本には三権分立などなかった」

「9月4日とはどんな日なのか。18年前の1995年、三人の米兵に小学生が拉致され暴行された日。この事件により県民の怒りに火がつき、日米両政府は普天間基地の撤去を言わざるをえなくなった。すべての始まりとなった日が9月4日。その同じ日に、最高裁は知ってか知らずか、沖縄の歴史に無知なゆえかあえてこの日を狙ったのかは知らないがその点からしても許しがたい判決」

「よく『海を守ろう』と言うが、私達人間が『守る』というのもおこがましい話。私達は海の命の声に謙虚に耳をすますことが大事」

 

集会を終え浜に帰る途中にもまたウミガメや海上をすさまじい速さでジャンプして渡っていくミズバユーに会いました。

この他にも季節によってはアジサシが海上を飛び交い、かつてはよくジュゴンも草を食みに来ていました。そして澄みきった海の底にはサンゴの姿がそこかしこに見えます。

一瞬で沖縄県の敗訴を決めた最高裁判所の裁判官達も、そして工事を「粛々と進める」という政府もこの海の命たちを一度も見たことがないでしょう。

私達はこの海が本当はこれらウミガメやウミドリ、ジュゴン、無数の魚たちのものであることを思いだし、改めて彼らの命に思いをはせねばならないと思います。