昨年「大浦湾海底生物調査会」という、大学などの生物研究者の有志チーム実施した水中ドローンの調査で、大浦湾の深いところにヒノエンマ(ヒノエンマは妖怪の「飛縁魔」だそうです)という名前がつけられたとてもとても珍しいウミエラが生きていることがわかり、報道がありました。
2023/07/12 QAB ニュース → https://www.qab.co.jp/news/20230712180098.html
大浦湾の海にはまだまだ私たちの知らない生きものが暮らしているのかもしれません。
先月の6月24日に、ヘリ基地反対協議会海上行動チームの主催でひらかれた「海のおまつり」に辺野古ぶるーのカズさんから寄せられた「ウミエラ」という一篇の詩を以下に掲載します。
……………
ウミエラ
太陽の光を飲み込む
地上の音は海に溶け
ここには届かない
幽幽たる明るさと
ざわめく静寂の砂の上
ゆらゆら
ゆらゆら
ウミエラは揺れている
ここは
海面から遠く離れた
海の底
でも、ウミエラは知っている
海の上で起きていることを
降りつもる砂が
舞い降りるサンゴのカケラが
教えてくれるから
遠い昔
海から上がった人間たちが
今
この海の上で
負ってしまった傷も
知っている
ウミエラは言う
「人間たちよ
私は
君たちに何もしてやれない
君たちの傷を
感じることしかできない
ただ、
思い出してほしいんだ
君たちの中に眠っている
海の記憶を
海
ここは
寛容と調和の世界
地上に上がってから
君たち人間は
ずっと
それを求めてきた
でも
それは
君たちの中にある
ずっと
そこに
あったんだ
だから
今、ここから
はじめるがいい
内なる
海の記憶への旅を
寛容と調和への旅を
新しい
自由への旅を