辺野古ぶるーのブログ

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3月2日の県民大行動で

3月2日(土)は県民大行動でした。その前日には、大浦湾の工事を代執行で強行しようと国が起こした裁判で、最高裁沖縄県の上告を受理せずに県の敗訴が決まり……国の横暴への怒りから1000人を超える市民が辺野古キャンプ・シュワブメインゲート前に集いました。
集会の中で海上行動チーム・辺野古ぶるーの安里邦夫さんが発言をしました。

 

「…………私たち、海上行動チームは、船を動かす船長とカヌーメンバー、それに浜テントで来訪者に説明するガイドの仲間たちで行動しています。月曜~土曜の朝7時半に集合して、主に辺野古の海で抗議活動を展開しています。最近では週1回ですが、塩川港の採石積み出しに抗議するため、牛歩の闘いにも参加しています。
 
今年の1月10日に大浦湾内の海上ヤードをつくるために、採石の投入をはじめました。当初、12日からの投入と報道でしたが、だまし討ちをし、前倒しではじめています。2月6日からは、辺野古崎付近のK5護岸の工事もはじめています。ここは、6年前まで岩場に近づき、海の中もきれいに観察できた場所です。そこにはイソギンチャクや多様な魚、貝類が生息していました。また、ハマサンゴやシコロサンゴの生息も確認されています。
 
そこに、ダンプで運ばれた大型の石をクレーンで釣り上げ、海に投下します。その時の音は、ゴロゴロゴロ・・・・一番つらいときです。海の中の生物だけでなく、近くで抗議をしている私たちの心の中や、内臓までえぐるような、身体に響く音がします。
「五感をヤスリで削られるような痛み」と表現する仲間、涙を流す仲間、生き物たちに謝る仲間もいます。
 
そんな、つらい現場ですが、なぜ続けることができるのでしょうか?私なりに考えてみました。
 
海上行動は、体力的にキツいです。夏は暑いし、冬は海に落ちると、その後の風でものすごく寒いし、でも、辺野古に来て、カヌーを漕いでいるとき、抗議の声を上げているとき、「自分がここにいる!」「自分自身がここで生きているんだ!」ということを強く感じることができます。
 
これって、何だろうと考えたとき、自分自身がやりたいこと!訴えたいこと!を表現しているんだ。と感じます

この国の憲法は、私に語りかけてきます
「安里君、この表現を続けたいなら努力しなさい。与えられるものではないので努力を続けなさい」と
 
私は辺野古の海で、カヌーをこぎ続けることが自分らしく生きること!自分を表現できることだと、ここ辺野古に来て気づき、学ぶことができました。
 
私の勝手な想像ですが…
安和や塩川での牛歩や、夜遅くまでダンプの数を数えてくれる方々、北部訓練場で米軍に抗議を続けている仲間、沖縄の各地で平和のために闘っている人々、そして本土の方でもスタンディングしている市民、その多くの人々が「自分らしく」生きるために各地で表現しているのだろうと感じるようになりました。
 
自己犠牲的に組織に貢献するのが求められている最近の世の中ですが、未来の見えない短絡的な社会だと思います。
そうではなく、自分を表現できる活動をとおして、自分らしく生きられる、それぞれの個人が充実した人生を送り、お互いを尊重できる社会こそ、成熟した未来のある社会だと思います。
 
辺野古は、そんな場所だと私は確信しています。だから私はこれからもカヌーをこぎ続けます。ここにいるカヌーメンバー、船長もそうでしょう。

最後に、志半ば命を落とした仲間の想いも心にとめながら、明日からまた海に出たいと思います。」

 

今、辺野古・大浦湾では、辺野古崎付近での護岸工事、大浦湾での海上ヤードづくりの為、生きものたちが暮らす海中に連日砕石が投下されています。この写真は2月の末の辺野古崎付近での砕石投下の様子です。